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下田山塊 ・ 笠堀川 光来出川 から 粟ヶ岳 への 沢旅　～幻のツリボリ～　ヤケッパタの淵を釣れ！

新潟県のほぼ中央に位置する粟ヶ岳。信仰の対象として1200年以上前にはすでに粟薬師が奉られていたという。この神聖な山は近代まで女人禁制の山として崇められてきた。 粟ヶ岳山頂の東側にちょこんと突き出した顕著なピークがある。名前を三ツ鼻という。まったく無名なピークだが、粟ヶ岳をしのぐ、３６０度の素晴らしい展望を欲しいままにしている。 下田山塊を代表する名渓・光来出川はこの山体を源にして流れ出ずる沢登りの名所である。おなじく沢屋のあいだで名のとおる大川、砥沢川を合わせるとその水はやがて五十嵐川となり、旧くから金物の産地として栄える三条市で信濃川へと合流する。ちなみに、険しさから入渓者の立ち入りを拒絶する砥沢川の奥地には、３００年前に拓かれた砥石採掘の遺構が眠っている。いまでは産出も途絶えてしまったが、かつてここから産した砥石が『笠掘砥（五十嵐砥）』で、いまでも名品中の名品といわれる逸品である。 西に五十嵐川、東は荒川水系室谷川に挟まれた広大な山域は下田・川内山塊とよばれ、沢屋たちにもいちもく置かれる存在だ。一部をのぞき登山道も見られず、山中深く刻まれた渓谷は彼らの憧れの対象になっている。配する峰々は標高にして1200ｍそこそこ。一般の登山者のあいだではマイナーなものがほとんどだが、谷底からＶ字にせり上がり、岩壁をちらつかせてそびえる姿は雄大である。 この山域に一歩踏み入れるや、迫り上がる岩壁が視界を占領し、見上げるような岩だらけの独特な山容は、この山塊が全山一枚岩との評価があながち嘘でもないのではないかと思えてくる。いっぽう、眼下で岩を削って流れる峡谷は、深く、透きとおり魅惑的だ。 そんな険しい下田・川内山塊にあって峡谷の奥に静かで緑豊かな森を秘めているのが光来出川だ。笠堀ダムのバックウォーターを越えると、そこは道とてない原始の世界。岩山特有の濁りを知らないミネラルウォーターの底で、陽光がキラキラ踊っている。 尺が長めで、少々だらだらとした映像ですが、光来出川の沢歩きのようすをできるだけ忠実に再現しました。 深く岩盤を侵食し水量の豊かな下流部から、森に包まれやさしく流れる中流部、そして滝の現われる源流へ。沢旅は水源を目指し、さらに上流へと続いていきます。遡のぼるにつれしだいに減じていく渓水は、最後にはチョロチョロと岩の表面を濡らすばかりになり、やがて水源のいただきへとたどり着く。この作品にはそんな沢旅のもようが写しだされています。ぜひご覧いただけると幸いです。 なお、使用したBGM は MusMus さんです http://musmus.main.jp/ ほかにも山の動画を公開しています。ご覧いただけると幸いです。 ブナの原生林とイワナの沢旅　 朝日連峰 女川　The Buna virgin forest & wild char in the Asahi mountain range in Japan    • ブナの原生林とイワナの沢旅　 朝日連峰 女川　The Buna virgi...   富山県秘密の源流    • 富山県秘密の源流