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義和団事件(北清事変) 北京議定書

1899年日清戦争で負けた清は欧米列強の植民地のようになっていた。欧米列強の進出はキリスト教の布教を伴っていたので民衆の反感が高まっていく。主に農民が主体の秘密結社、義和団ができ、やがて反キリスト教と反外国を主張する民衆運動に発展していく。義和団とは呪文を唱えて拳法を武器に外国人やキリスト教徒と戦う集団のこと。彼らは扶清滅洋を合言葉に各地でキリスト教徒を襲った。扶清滅洋とは西洋の力を追い払い、清を助けようという意味。この義和団の動きを西太后は支持し、清は列強諸国に宣戦布告する。義和団は清軍と共に北京在留外国人がいる各国公使館を包囲、攻撃した。列強諸国は自国民を守るためにも大至急派兵したいところだが、ヨーロッパやアメリカからはなかなかすぐには兵を送れなかった。そこで地理的にも近いロシア・日本が脚光を浴びる。特にロシアは鎮圧の口実に軍隊を送り込んでそのまま清の北部にある満州を占領しようとしていた。そこに危機感を持っていたイギリスは日本に大量に兵を送るよう頼み込んできた。日本は三国干渉の二の舞になるのを恐れて大量派兵に踏み切れていなかったが、イギリスの後ろ盾を手に入れ大軍を天津・北京へと派遣する。こうして日本とロシアを中心に編成された八カ国連合軍はあっさりと義和団事件を鎮めた。西太后は北京を脱出し西安に逃げた。これを北清事変という。そして事件の終結に伴い、清は北京議定書で不利な条約を強いられ、列強の言いなりになるしかなかった。日本とロシアは中国東北部の奪い合いを始め、両国にはさらに緊張が走る。