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「亡き友に自分が生きた“証”を」車いすラグビーの“頼れる主将”池透暢がメダルを狙う“理由”パリパラリンピック 2 месяца назад


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「亡き友に自分が生きた“証”を」車いすラグビーの“頼れる主将”池透暢がメダルを狙う“理由”パリパラリンピック

未明に開幕したパリパラリンピックに“3大会連続”で挑むのが、車いすラグビーの池透暢(いけ・ゆきのぶ)選手です。 日本代表の“頼れるキャプテン”は、亡き友に「自分が生きた証」を捧げるべく、今大会も「メダル獲得」を目指します。 (車いすラグビー 池 透暢選手) 「特に気持ちの面で変わりはないんですけど、もう『いよいよ来たな』っていうのが、自分の中に入ってきたのはありましたね。(メンバーが)発表されて改めて」 高知市出身の池透暢選手、車いすラグビー日本代表のキャプテンとして、3度目のパラリンピックに臨みます。 池選手らの日本代表チームは、リオデジャネイロ、東京と、2大会連続で「銅メダル」を獲得していて、今回のパリパラリンピックでは、悲願の「金メダル」を狙います。 (遠藤弥宙) 「これまでと異なる東京大会から3年という短い準備期間はいかがでしたか?」 (池 透暢選手) 「東京大会が終わって約1年間は、普及活動などに力を入れながら活動していた分、やはり、そこからの2年っていうのは『すごく早いな』っていう感じがあって、これまでのパラリンピックの4年周期の大会と『感覚が少し違うな』というのはありますね。チームとしては、すごく仕上がっている状態だと思います」 池選手は、19歳の時に車に乗っていて交通事故に遭い、同乗していた友人3人を亡くしました。 自身も左足を切断し、左腕に障害を負った中、今とは違う「あるスポーツ」に出会ったのです。 (池 透暢選手) 「中学生の時もバスケットボールをしていて、中学校のバスケットボール部の顧問が、たまたま入院している病院に来て、『車いすバスケットというのがあるぞ。パラリンピックを目指してみないか』と言われ、その瞬間に僕は失っていた目標とか、これからやりたい、何ができるかもわからない状況だったのですけど、パラリンピックを目指そうと思うことができた」 「パラリンピック」という目標に向け、最初に打ち込んだのは「車いすバスケットボール」。10年以上競技を続ける中で日本代表にも選ばれましたが、使える右手を酷使したことによる「疲労骨折」や、「動脈瘤」で、その夢は叶いませんでした。 (池 透暢選手) 「ベルトをガチガチに締めているんです、車いすと体を固定するために。そこに負荷がかかって『手術をしないと命が危険だ』と。(血管が)『破裂する』と。ロンドンパラリンピックの選考会が近づいている中で『間に合わない』という状況に至り、諦めざるを得なかった。自分がスポーツをする意味は、『友人のために生きた証しを』っていう思いで『パラリンピックに出場してメダルを取りたい』っていう思いだったんで、『そこに届かないもの』に、自分の人生を懸けるわけにはいかないという中で、『車いすラグビーっていうのがあるよ』と『あなたにぴったりのものがあるよ』って言われたんですね。それが(車いすラグビー)初めての出会い」 車いすラグビーは「男女混合」で行われ、1チームは最大12人です。 選手には様々な障がいがあり、その程度によって「持ち点」が設定されています。試合中は「4人」がコート内でプレーできますが、4人の「持ち点」が「8点以下」になる必要があります。 (池 透暢選手) 「車いすラグビーの選手は、手に障がいが全員あるんですね。四肢全部に障害がある状況なので、その中で『自分の障がいに言い訳することなく、世界の舞台で自分自身の可能性をさらに高められる競技だな』と思って、競技転向を考えて、車いすラグビーをすることにしました」 ボールを持って漕げるのは「10秒まで」ですが、「ラグビー」というだけあって…車いす同士が激しくぶつかる「タックル」が見どころの1つ。 こうした激しい試合の中で、「戦略」が勝敗を分けます。 (池 透暢選手) 「車いすラグビーは、障がいの軽い人と重い人が、“協力”しないと、うまくいかない。障がいの重い選手が、ボールを持っている人が“道”を作る。相手のディフェンスをブロックして、ボールを進めるための“連携”をする。ルールを最初に学んでもらって、見て、慣れてくると、『競技のおもしろさ』がどんどんわかってくるので」 競技転向から4年、リオパラリンピックで、池選手が率いる日本代表は「銅メダル」を獲得しました。 さらに、東京パラリンピックでも「銅メダル」。 「車いすバスケットボール」で叶わなかった“メダル”は、事故で亡くした友人たちに捧げた、「自分が生きた証」でした。 (池 透暢選手) 「メダルを取る理由は、『亡くなった友人たちに“生きた証”を残したい』、『誰にも認めてもらえるようなものじゃないと、自分の中に“生きた証”にはならない』という思いもあって、メダルを獲得するまで長かったですね。そして、苦しかったし。でも、一番成長できた17年間でしたね」 ただ、目指すのは、やはり「金メダル」。パリでは“一番輝く”メダル獲得に向け闘志を燃やしますが、44歳のキャプテンは、「4年に1度のパラスポーツの“祭典”を楽しんでほしい」と話します。 (池 透暢選手) 「やっぱり『銅メダル頑張ったね』って言ってくれたんだけども、やっぱり心の中では、『みなさんに金メダルをお見せしたいな』と思っています。でも、もしそこがかなわなくても、一生懸命戦う日本チームのいろいろな魅力を発見してもらったり、ワイワイ言いながらパラスポーツを楽しんでもらえると、本当にそれは幸せだなと思います。ぜひ期待もしつつ、温かい目で応援してくださると本当にうれしいです」 車いすラグビー日本代表は、日本時間30日未明、午前2時半からが初戦で、ドイツと対戦します。

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