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転作で成功した南相馬市の農業法人　「2年3作」で新商品開発　販売も好調【福島発】 (22/12/16

収穫を終え、茶色い田んぼが広がる中、一部だけ青々とした田んぼがある。実はこれは小麦だ。 今週、福島県南相馬市で行われていた「麦踏み」の作業。 高ライスセンター・佐々木教喜社長：「これすることによって倒伏もしなくなる、分げつもある程度するようになる、脇に広がってね。それで収量が上がるんです」 佐々木さんが社長を務める農業法人の高ライスセンターは、飼料用米のほか、小麦や大豆への転作に取り組んでいる。 約200ヘクタールある田んぼの半分ほどでは、コメ・小麦・大豆を2年間に1回ずつ収穫。『2年3作』と呼ばれる手法で、コメだけを栽培する場合は、農地を使わない期間にも作物を栽培できる。5月から10月上旬まではコメ、10月下旬から翌年の6月中旬までは小麦、6月下旬から11月までは大豆という順番だ。 南相馬市は、ほとんど雪が降らないため小麦や大豆の栽培に適していると考えているが、コメから切り替えた時には苦労もあったという。 高ライスセンター・佐々木教喜社長：「始めたころ規格外の小麦が出来まして、小麦は茶色っぽいみたいな小麦色に仕上がらない、そんな感じ」 試行錯誤を重ねて栽培を軌道に乗せると、「多珂うどん」として商品化。 高速道路のサービスエリアなどでも販売されている看板商品で、高ライスセンターはこうした取り組みが評価され、2022年国内の農業分野で最も権威ある「天皇杯」を受賞した。 高ライスセンター・佐々木教喜社長：「これやった方がいいなって方向でやってきて、収量が上がらない年もありますけど、それなりにみんな経営にはプラスになってますので。（他の農家にも）新たな道を探して売り上げを上げてほしい、儲かってほしいです」 2023年は小麦と大豆の作付面積をさらに増やす予定だ。