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【二俣城】武田と徳川が奪いあった城

moka studio2020です。この動画は、二俣城について説明した動画です。 二俣城は、二俣城は、現在の城から約1km北にある笹岡城が前身で、1560年の桶狭間の戦い以降、軍事的な緊張が高まったことから現在の地に移ったと考えられています。当時は今川氏の支配の下、松井氏や鵜殿氏が城主を務めていましたが、1568年、徳川家康の遠江侵攻により家康の支配下に入ります。これ以降、徳川と武田による争奪戦が繰り広げられることになります。二俣城は、両者にとって三河・遠江諸城との連絡、兵站基地として是非とも確保したい重要な城でした。 　1572年10月、信玄は甲府を出立し、遠江に侵攻します。信玄をはじめとした本隊は駿府から遠江へ、別動隊は信濃から遠江へ進軍します。信玄は11月上旬から二俣城の攻撃を開始します。武田軍は当初から力攻めを避け、山県昌景や馬場信春の進言を入れ、水の手を絶つ戦法を取っていたようです。水の手を断たれた籠城衆は、やむなく天竜川から水をくみ上げましたが、武田軍は舟に兵を乗せて城下の岸に着けて、釣瓶の縄を切り落としたため、持ちこたえることが出来なくなり、11月末に開城します。 　二俣城は、家康の嫡男信康が1579年に幽閉され、ここで自刃したことでも知られています。信康は近くの草庵に埋葬されましたが、後に家康は清瀧寺と改めたとされます。清瀧寺には、信康の廟が残されています。 二俣城と鳥羽山城の2城は、二俣城が防御機能を強く持つのに対して、鳥羽山城が居館的な機能を持っており、互いに補完しあって機能した、「一城別郭」の城であると評価されています。 　二俣城を語る時に、忘れてはならないのが鳥羽山城です。鳥羽山城は、長篠の戦いの後、家康が二俣城を再奪取するために築かれたことがはじまりです。現在のように整備されたのは、二俣城と同じく、1590年以降の堀尾氏によるもののようです。鳥羽山城の特徴として、京都風の枯山水庭園を持つことがあげられます。山城の山上の曲輪内に庭園を作る稀な例です。 　信玄は二俣城を開城させると、すぐさま城の改修に着手し、12月22日には二俣城を出て西に向かいます。そしてこの22日夕方に三方ヶ原において家康と信玄が激突します。信玄は家康を撃破しますが、浜松城を攻略することなく、信玄最後の攻城戦となる、三河野田城に向かいます。 【関連サイト】 浜松市文化財課 https://www.city.hamamatsu.shizuoka.j... 武田も徳川も「力攻め」はムリだった！戦国の城【二俣城】と平和な【鳥羽山城】    • 武田も徳川も「力攻め」はムリだった！戦国の城【二俣城】と平和な【鳥羽山城】   【参考にした文献】 『二俣城跡・鳥羽山城跡総合調査報告書』浜松市教育委員会 2017