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福川伸陽　ホルンとピアノのためのラプソディ(2012外山雄三作編曲)

福川伸陽（ホルン）三浦友理枝（ピアノ） 原曲の外山雄三作曲「管弦楽のための ラプソディ」(1960)は、岩城宏之指揮NHK交響楽団により初演。『あんたがたどこさ』『ソーラン節』『炭坑節』『串本節』『信濃追分』『八木節』といった日本民謡の素材を使って構成され、今や日本を代表する名曲として、海外でも絶賛されている。 今回作曲者である外山雄三が、ホルンとピアノのために編曲し直した(2012)。 ホルンの福川伸陽は、今や日本を代表するホルニストとして成長著しい悦材だが、現在は、NHK交響楽団の一員として活躍している。2011年N響 第1700回定期公演で１番ホルンを任された大曲「英雄の生涯」では、ゲストコンマスに招かれたウイーンフィルのキュッヒル氏のヴァイオリンソロと溶け合うように奏でられたこの上なく美しく音楽性のあるホルンソロは大絶賛された。 その福川のために今回、作曲者外山雄三自らが編曲し直し、生まれ変わったのが「ホルンとピアノのためのラプソディ」。原曲のダイナミズムは、多重録音による打楽器によって健在だ。日本人の心のみならず、海外の観客をも熱狂させた躍動的な、そして情緒的なメロディが余すとこなく、福川のホルン、そして三浦のピアノによって、"新しい ラプソディ"として、再表現されている。 ラストの八木節は、福川がまるでハッピと鉢巻きでもして村祭りで歌っているかと 錯覚するほど熱い演奏だが、不思議とそれがきわめて自然に日本人の心にしみいる。 今回使用のホルンは、ベルリン・フィルも全員使用している名器アレキサンダーだが、 よく見るとベルの部分が違う。今回のための特注で「さくらの木」でできている。はたしてどんな音色になっているのか楽しみである。 ＜待望のセカンド・アルバムCDの登場＞ 天才ホルニスト、福川伸陽がうたう、にっぽん。 ラプソディ・イン・ホルン　弐 RHAPSODY IN HORN 2 ～ホルンでめぐる、にっぽん音楽温故知新 ＫＩＣＣ-1065/6　定価3500円（2枚組）2013年4月24日発売 今回のアルバムは、「にっぽん」をテーマにした2枚組。 CD１では、冨田勲の新日本紀行や外山雄三のラプソディなどの管弦楽作品の名曲中の名曲や古き良き日本の叙情歌をホルンとピアノでうたいこみ、さらには、福川が所属するＮＨＫ交響楽団の錚々たるホルン奏者たち,日髙剛、勝俣泰、石山直城の友情出演によるホルン四重奏を。 CD2では、現代の人気作曲家、吉松隆への委嘱作品、藤倉大、細川俊夫、池辺晋一郎による無伴奏ホルン曲を収録。ホルンによる「和」の魅力とともに、福川伸陽のアイデンティティに迫る。 福川伸陽プロフィール。 2008年、第77回日本音楽コンクール ホルン部門第１位受賞。ソリストとして小林研一郎、下野竜也、沼尻竜典、手塚幸紀、梅田俊明、藤岡幸夫らの指揮者と、日本フィルハーモニー交響楽団や東京フィルハーモニー交響楽団他と共演。 「ホルンのレパートリーの拡大」をライフワークとして、作曲家への委嘱活動や、珍しい室内楽の紹介を積極的に行っている。そのため、日本初演や世界初演も数多く、吉松隆作曲「Spiral Bird Suite」、藤倉大作曲「PoyoPoyo」は、福川伸陽のために書かれた。 オーケストラ奏者としては、20歳で日本フィルハーモニー交響楽団に入団し、首席奏者として重責を担う。小澤征爾、ヴァレリー・ゲルギエフ、ヘルベルト・ブロムシュテットなどの世界的指揮者との共演も数多い。2012年よりNHK交響楽団。 ホルンを丸山勉、故田中正大、ブルーノ・シュナイダーの各氏に師事。2006年、財団法人アフィニス文化財団の海外研修員として、一年間イギリスへ留学。デヴィッド・パイアット(ロンドン交響楽団首席奏者)、ジョナサン・リプトン(ロンドン交響楽団)の両氏のもとで研鑽を積み、ロンドン交響楽団にも客演した。洗足学園音楽大学、フェリス女学院大学の非常勤講師として、後進の指導にもあたっている。 2010年、キングレコードよりソロCD「Rhapsody in Horn」をリリースした。