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8月7日(金)TOHOシネマズ シャンテほかロードショー イギリス史上、最も意外なスパイの実話から生まれた映画『ジョーンの秘密』(公開中)。主人公ジョーンを演じた、ジュディ・デンチのインタビュー映像が解禁された。 同映画は、世界がミレニアムに浮かれていた2000年、驚愕のニュースがイギリス国内を駆け抜けた。ロシアのKGBに核開発の機密を漏洩していた“核時代最後のスパイ”が、MI5の手によって暴かれたと報道されたのだ。だが、人々に衝撃を与えたのは、その事実よりも容疑をかけられた“その人物”だった。まさに私たちの隣に住んでいるような80代の老女だったのだ。ジョーンは信じられないほどの過去を隠し続けて静かに生活を送っていた。 この数奇な実話をもとに、英国の作家ジェニー・ルーニーが書き上げ、ベストセラーとなった小説の映画化が実現。ジョーンは祖国を裏切ったのか、KGBに利用されたのか、レオへの愛のためなのか、それとも──スリリングな謎解きに息をのみ、クライマックスのジョーンのスピーチに、今を生きる私たちに深くつながる物語であることに気づかされる。 80代の老女ジョーンを演じたのは、アカデミー賞に7度ノミネートされ、『恋におちたシェイクスピア』で受賞した、英国映画・演劇界の至宝、ジュディ・デンチ。 自身が演じたジョーンについて「ジョーンはとても普通の女性よ。ごく普通の家に住んでいるの。でも高齢者になってから1940年代にソ連のスパイだったと判明するのよ」と説明する。 イギリス郊外で穏やかな一人暮らしを送っていたジョーンは、2000年5月、突然訪ねてきたMI5 に連行されてしまう。信じられないほどの過去を隠し続けて静かに生活を送っていたが、そこまでジョーンが秘密を守ったことについて「ジョーンはとても上手に秘密を守ってた。彼女なりの信条を持って行動していたし、ずっと隠し通してきたの」(ジュディ・デンチ)。 1934年生まれの彼女は、(実際に存在した)ケンブリッジ・スパイの存在を知った時は?という問いに、「(ガイ・)バージェスと(ドナルド・)マクリーンをよく覚えてるわ。王室の絵画鑑定士だった(アントニー・)ブラントもね。ごく普通に見えた彼らに裏の顔があったことが突然暴露されたの。権威ある仕事に就いている人もいたのに、まさかその裏でスパイ活動をしていたなんて。衝撃的だったわ」と思いを馳せる。 そして1945年8月6日、日本の広島市に原爆投下、8月9日に長崎市への原爆投下という歴史的な悲劇が起こる。ソ連のKGBに核開発の機密を漏洩していた“核時代最後のスパイ”ジョーン。仲間や家族を裏切ってまで、何を守ろうとしたのか、そして、ジョーンを突き動かしたものとはいったいなんだったのか? 本作で描かれた「ジョーンの動機について」聞かれたジュディ・デンチは、「映画の中では 彼女は広島の原爆投下を知り、行動を起こすの。私自身も広島のことはよく覚えてる。そのあとすぐに長崎が続いたのよね、ショックを受けたから彼女の気持ちもわかる。彼女は不公平を是正すべきだと信じてた。“一方に情報が偏るべきではない”とね」と、語っている。 「巨大なテーマを扱った小さな映画」と監督のトレヴァー・ナンが表現する本作。ジョーンをスパイ行為へと駆り立てたものは広島と長崎への原爆投下に恐怖を感じ、二度とこんなことが起きないようにしなければという気持ちだった――。すべての国が同じ機密情報を持っていれば、世界はより安全な場所になると考えたジョーンのとった行動は果たして正しかったのか? 監督:トレヴァー・ナン 原作:ジェニー・ルーニー著「Red Joan」 出演:ジュディ・デンチ、ソフィー・クックソン、トム・ヒューズ、スティーヴン・キャンベル・ムーア、ベン・マイルズ 2018/英語/イギリス/101分/5.1ch/カラー/スコープ 原題:REDJOAN/PG12 字幕翻訳:チオキ真理 配給:キノフィルムズ https://www.red-joan.jp/ (C) TRADEMARK (RED JOAN) LIMITED 2018